あんまり、寝起きが良くない事は分かっていた
分かってはいたけど・・・・・・
「ザレク、起きろってば!朝!!」
すごくカタコトかも
そう思っても何も良いことは起こらないけど
今、起こそうとしている相手は俺の同居人『ザレク』
変な意味に取られるかもしれないけど、別に俺はどうでもいい
けど、それどころじゃないんだ今
コイツが、ザレクが中々起きない
低血圧なのは知っていたけれどココまで悪いとは
俺は諦めずに肩を揺らし続けた
「ザレク!お前、今日出かけるんじゃなかったのか!?」
そうだ
コイツは今日用事があると言っていた
だから俺は焦っているんだ
早く起きろっつのこの変態メガネ
「・・・・・・・・・ハーミア・・・・・・」
「ぁ、起きた。早くしろよ、遅れるから・・・・・・・・・・ぇ」
メガネをしていない彼を見るのは久しぶりだった
目は半分寝ているけど、見た目の目がくりくり大きかった
が、それは置いておいて
ぶちゅ
「んぅ・・・・・・・」
何をヤりだすんだコイツ!
叫ぶことができずに暴れることを試みる
けどそれもダメ
それが続いて数十分
・
・
・
・
・
「な・・・に・・・ヤってるんだよザレクッ!!」
「何って・・・・キスだろ?」
ザレク
俺の髪の毛もオレンジだけど、コイツの色も相当なものだ
赤と銀の色が縦に交互に分けられている髪の毛
俺を拾ってくれた恩人なのだが、やはり違和感はある
「だ・・・だからって・・・その・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・おはよう」
ダメだ
会話が噛み合わない
朝は大体こうだけれど、やっぱりこの時間が慣れない
これが、俺達の村『ブリッツ村』の朝
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